消費税増税!温浴施設への影響と対策は

ついに、2014年4月から消費税率8%へと増税になることが正式決定しました。
1989年4月の消費税創設時、そして1997年4月の消費税率3%→5%への増税を行った時も、消費税そのものの税収は増えても所得税や法人税が落ち込むことでトータルの税収は増えなかったことは歴史が証明しているのに、またもや庶民の生活を狙い撃ちする増税が行われます。
マスコミは「『景気の腰折れはない』エコノミストの大半が分析」などとさかんに援護射撃報道をしていますが、そんなに世の中甘くないだろうと思いますよ。
と、愚痴ってもしょうがないので、現実的な対策を考えなければなりません。
もし増税分を価格転嫁できなかったらどうなるのでしょうか。
売上のうち、預かった消費税は税率5%の場合500万円。
そのうち仕入れなどによって支払った消費税は
年間売上-(利益15%+人件費20%+賃料15%)= 5000万円×税率5%で逆算すると250万円。
つまり納税額は500万円-250万円=250万円にもなります。
営業利益率15%だったら毎月の営業利益は125万円。そこから月々借入の返済などをしているわけですから、これまで消費税250万円を納税することだけでも大変な負担だったわけです。
それが税率8%になると、売上1億円に対して預かった消費税800万円-支払った消費税400万円となり、納税額は一気に400万円となってしまうのです。(ToT)
1,050円と1,080円の料金差は、ほんのわずかな差のようにも見えますが、企業の納税負担という点ではこれだけ違ってしまいます。
大ピンチです。(>_<)
売上アップやコスト削減でカバーするといっても、これまでもその努力は最大限やってきているわけで、増税に合わせて簡単にできるものではありません。
とはいえ、価格転嫁で値上げしても客数ダウンとなれば、同様に厳しい結果が待っています。
悔しいですが、結局のところ「増税もさまざまな経営環境変化のひとつ」と捉えて、前向きにその変化の波に乗っていくしかないのです。
■値上げを前提とした各種対策
 本質的なことを先に言えば、売上はマーケットに対してどれだけの価値を提供したかで決まります(市場規模×占有率)。
つまり施設としての魅力が変わらないのに単純に入館料を値上げすれば、前述のように客数ダウンという結果につながってしまう可能性が高いのです。
電気料金など公共料金とは違いますので、価格転嫁すればそのまま売上が増えるということはないのです。
①ポッキリ価格は避ける
 内税で500円、1000円といったキリの良い価格設定をしていた場合、来年4月に突然価格変更すると、値上げ感が思い切り目立ってしまいます。今の段階から各種料金体系を変更(値上げでなく上げ下げ織り交ぜ)して、ポッキリ価格を崩しておいた方が、後で変更した時にもお客様に与えるショックを少しでも緩和できる可能性があります。
同じように1,980円などの割安感を狙った価格設定も、利幅を削って割安感を出していたとすれば、同じ価格では続けられなくなるおそれがあり見直しが必要になりそうです。
②セット料金の積極販売
 正規入館料を値上げすることになっても、「入館+お食事」「入館+岩盤浴」「入館+お食事+マッサージ」などのいろいろなセットコースが前面に出て、その利用が主流になっていれば、正規入館料の値上げは目立たなくなります。セット料金ご利用の場合、客単価が高くなるので、その価格は当面据え置くことができる可能性があります。
③値上げではなく料金体系の変更
 単純に増税分を上乗せということだと、お客様から見て印象が悪くなってしまうことを避けるという意味で、上げ下げ織り交ぜた料金体系の変更を行う方法はあります。
本来「料金体系はシンプルな方が良い」というのが基本ですが、現実には平日料金と休日料金、一般料金と会員料金、大人料金と子供料金、時間帯別料金など、なんらかの複雑化した料金体系になっているケースが多いと思います。これらに一律上乗せをするのではなく、分解して値上げする部分と変えない部分、むしろ下げる部分などを織り交ぜれば、全体としては値上げではなく料金体系の見直しということになります。
④駆け込み需要の喚起
 消費税アップの直前は、様々な業種業態において駆け込み需要を狙ったキャンペーンが繰り広げられることになるでしょう。温浴施設でも回数券や会員制度への注目度が高まる可能性がありますので、早めに「回数券は消費税アップ後も差額調整なしでそのままお使いいただけます!」といった形で駆け込み需要を喚起するとともに、リピート客をしっかり囲い込んで客数ダウンを防ぎたいところです。
 5%が8%になると納税額はかなり大きくなります。増税による消費活動の冷え込みがどの程度温浴マーケットを直撃するのか予測できない点も踏まえ、資金繰りには一層の慎重さや事前の備えが必要となります。
 掲示物や印刷物の価格表示変更、会計システムの税率変更など切り替えに伴う負担が発生します。突然の変更には対応できないおそれもありますので、早め早めに準備、手配しておくことが賢明と言えそうです。
 

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